株式会社ナノ～企業経営の未病改善アドバイザー派遣事業編（010）

　今回は、横浜市金沢区で超小型卓上工作機械の開発・製造・販売、医療関連等の精密機器部品加工を行う株式会社ナノの代表取締役　林　ふさ子さん、管理課長　佐藤　宏樹さんにお話しを伺いました。

本質にこだわったものづくりの追求

企業紹介

1995年、林　亮（工学博士）氏が東京都大田区に精密機器の部品加工を手掛ける株式会社ナノを設立しました。その後、小型工作機械の研究開発を進め、2001年に自社ブランドのA6サイズ卓上旋盤の販売を開始しました。
2006年、横浜市金沢区へ総務、製造、技術、営業の全機能の移転・集約を行い、開発・製造・販売の一体化による効率化を図りました。
当社の超小型卓上工作機械は精密加工分野だけでなく、大学などの研究機関での工作実習・研究開発にも用いられ、さまざまな分野で活用されています。平成29年度神奈川県優良小規模企業者に選ばれています。

匠の技・ナノの技術力

オランダのデルフト工科大学、東京大学、防衛大学校をはじめ国内外の工業系大学や研究機関との共同研究を行い、超小型卓上工作機械をカスタマイズしてお客さま独自の専用機を開発しています。島根大学医学部との共同研究により、骨折治療の際に使う“自家骨ネジ”製作機械を開発し、特許も取得しています。多数のメディアに取り上げられ高い評価を受けています。

今後の取り組み

コロナ禍による大学の休校や海外工場の操業停止に伴う納品延期、外出規制による商談の中断などで、当社の業績に悪影響が出てきました。
そこで、「企業経営の未病改善アドバイザー派遣」による専門家のアドバイスを活用し、令和元年度補正予算「小規模事業者持続化補助金」一般型を申請しました。補助対象事業の「海外市場開拓のための海外向けホームページ作成と国内需要開拓のための展示会出展」に取り組み、売上の拡大を目指しています。
海外向けホームページに関しては、英語版に加えて中国語版の作成も行っています。残念ながらコロナ禍でほとんどの展示会がオンラインでの開催となったため、本格的な販路開拓は来年度に行う予定とのことです。