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掲載日:2025年2月17日
かながわ探訪/横浜税関

かながわ探訪/横浜税関
横浜税関【設計:大蔵省営繕管財局(担当:吉武東里、内装:下元連)】
横浜市認定歴史的建造物 / 施工:戸田組/ 昭和9年(1934年)竣工は、KIPから徒歩17分ほどの所に位置します。
クイーン(横浜税関)の特徴
税関の建物としては、3代目であり、関東大震災で2代目が倒壊してから11年後に建てられました。
時の大蔵大臣 高橋是清が、失業者対策として税関庁舎の建設を推し進めたとのことです。
横浜3塔【キング:神奈川県庁・ジャック:横浜開港記念館・クイーン:横浜税関】の内、クイーンは、唯一正面を港に向けるよう斜めに建てられており、長い航海を終えた船員たちを迎えるような優しさと貿易の窓口としての凜とした姿勢を併せ持つイスラム風の建物です。
なぜイスラム風にされたのかについて、資料は残っていないそうです。
経年により赤胴色から緑青色に変化した銅葺きの塔の屋根とベージュサンドタイルの外壁のコントラストが美しく、パルメット(しゅろ)をモチーフとした軒飾りも特徴的です。
寒さで背中を丸めたくなる季節ですが、時には上を見上げて、さまざまな意匠を鑑賞してみるのもいかがでしょうか。
クイーンのひろば(資料展示室:入場無料)では、税関の歴史から現在の使命までを知ることができます。
参考文献:横浜の名建築を辿る旅/菅野裕子+恩田陸著
- 横浜税関:資料展示室「クイーンのひろば」
- https://www.customs.go.jp/yokohama/museum/tenjishitsu.htm