サポかな
掲載日:2021年11月 1日
「サポかな」こぼれ話 ー 国の気象観測や国立競技場の空調でも活躍―相互電機(1)
相互電機は、温湿度センサなどの工業計器の開発・製造・販売を行うメーカーだ。温度変化によって電気抵抗値が大きく変化しやすい金属をセンサに用いたアナログ計測で、高い検出精度を誇る。計測への信頼は、当社のセンサが恒温槽(長時間一定温度に保つ制御を施した容器。部品の耐久性試験、薬などの保存安定性試験など研究開発に無くてはならない装置)に使用されることでも明らかだ。荻野社長は語るー「巻く技術に特化し、今がある」。
「サポかな」11月号【原寸図鑑】でご紹介しきれない相互電機の凄さをお伝えします。
(取材日9月6日)
0.03ミリの白金線をマイカ(雲母)の板に巻き付ける!
創業は戦後の復興期。工業計器関連の電気部品加工で、「祖父らわずか5名で内職同然の状態でスタートしたわけであります(荻野社長)」。加工といっても、仕事の9割は航空計器の修理。ここで数多くこなしたのが、精密な線抵抗を作る業務だった。社会が発展するにつれ、修理から製造への舵取りを行った先代社長。他社にはまねできない域に達していた極細の金属線を精密に巻く技術を応用し、温度センサとなるマイカ素子を開発するのだ。全国から、大手からも注文が次々と舞い込んだ。「父の時代は素子づくりにてんやわんやでした」-相互電機はオンリーワンの存在となった。
(明日のスタッフブログに続く)