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事業承継
掲載日:2023年9月 4日

M&A専門業者のマッチング支援等について解説します

M&A専門業者には2種類があります

M&A専門業者は、譲り渡し側・譲り受け側に対するマッチング支援や、中小M&Aの手続き進行に関する総合的な支援を専門に行う民間業者です。

主に「仲介者」と「FA(ファイナンシャル・アドバイザー)」の2種類に分類されます。

仲介者とは

仲介者とは、譲り渡し側・譲り受け側の双方との仲介契約に基づいてマッチング支援等を行う支援機関をいいます。
地域金融機関やM&A専門業者で多く用いられています。
譲り渡し側・譲り受け側は利害が反することが多いため、利益相反に留意が必要です。

※株式譲渡を前提に、株主である経営者等が当事者となる場合もあります。
(出典:中小M&Aガイドライン 中小企業庁)

FA(ファイナンシャル・アドバイザー)とは

FA(ファイナンシャル・アドバイザー)とは、譲り渡し側・譲り受け側の一方とのFA契約に基づいてマッチング支援等を行う支援機関をいいます。
大手金融機関や会計事務所で多く用いられています。
譲り渡し側・譲り受け側がFAを別々に契約することで利益相反を回避します。

※株式譲渡を前提に、株主である経営者等が当事者となる場合もあります。
(出典:中小M&Aガイドライン 中小企業庁)

仲介契約とFA契約の内容の主なポイント

マッチング支援等を受けるには、まずは仲介者・FAを選定し、仲介契約・FA契約を締結します。

小規模な中小M&Aについては、FA契約よりも仲介契約の方が多く用いられる傾向にありますが、業務形態により留意すべき事項が異なるため、いずれの業務形態であるか確認する必要があります。

仲介契約とFA契約の比較

仲介者・FAの業務内容等は、概ね、次のとおりです。

形態 業務内容 特徴 活用するのに適するケース
仲介契約 譲り渡し側・譲り受け側の双方と契約を締結する 譲り渡し側・譲り受け側の双方の事業内容が分かるため 、両当事者の意思疎通が容易となり、中小M&A の実行に向けて円滑な手続 が期待できる。
  • 譲り渡し側が譲渡額の最大化だけを重視するのではなく、譲り受け側とのコミュニケーションを重視して円滑に手続を進めることを意図する場合
  • 譲り渡し側の事業規模が小さく、支援機関に対して単独で手数料を支払うだけの余力が少ないが、できるだけ支援機関のフルサービスを受けたい場合
FA契約 譲り渡し側・譲り受け側の一方と契約を締結する。契約者の意向を踏まえ、契約者に対し踏み込んだ助言・指導等まで行うことが多い。 一方当事者のみと契約を締結しており、契約者の利益に忠実な助言・指導等を期待しやすい。
  • 譲り渡し側が譲渡額の最大化を特に重視し、厳格な入札方式(最も有利な条件を示した入札者を譲り受け側とする方式)による譲り渡しを希望する場合(例えば、債務整理手続を要する債務超過企業の M&A の場合等)
  • このような手続を実施するための費用負担能力がある場合(特に、規模が比較的大きい M&A の場合)

(出典:中小M&Aガイドライン 中小企業庁)

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