サポかな
掲載日:2020年11月24日
「サポかな」取材名言「地域FM放送の時代がついに!」 海老名エフエム放送 天野哲也 局長

(写真)後列中央が天野局長
コロナ以降のリスナー増1.5倍
2011年の開局に6年掛け(総務省認可まで紆余曲折)、「夢みごこち 大人のラジオ」をテーマに
- 民設民営(行政の補助なし。収入はCMと番組、イベントの三本柱)
- 地域住民の参加
- ほぼオリジナル番組(なんと85%)
にこだわり続ける[FMカオン]
それまで約4万人だったリスナーがコロナ禍で6万5,000人に、そして今なお増え続けているという。当局が支持される理由は、SNSのように情報を取りに行かなくても「流れてくる」心地よさ、テレビと違って「ながら作業ができる」耳情報といったラジオのメリットだけではなさそうだ。
「発信する人にとっても本物にこだわり続けてきた」という天野局長の名言の一部をご紹介。
(取材日 11月18日)-サポかな1月号にご期待ください。
枷(かせ)はできるだけ少なくしたかったから、行政から資金を入れなかった。
1つの地方自治体に紐づかないことで、県央の広域情報が発信できる体制に。なお、神奈川県にはコミュニティ放送局が14もあり、これは東京より多いそう。当社は開局13番目。
「県央の輪」は、毎日、地域の一般人に登場してもらう15分のコーナー。事前打合せ、台本はほぼなし。ご本人とパーソナリティによる「作品」。
開局当時からの人気コーナー。市井の人が、自身の「たな卸し」をする時間となっている。たすきリレーのように、地域の人から地域の人へとつながれているのも特徴。「このコーナー、総務省からほめられました」。
うちの局では「みなさん」とは語り掛けません。「あなた」です。ラジオは個々のリスナーとパーソナリティ1対1の関係だと思うから。
地域コミュニティ放送局で人気が出るパーソナリティは、「共感力」があるかどうか、と天野局長。自分のキャラクターを前面に出すとファンが離れるという。
ラジオはコロナの恐怖ばかりを伝えなかった。例えば天気予報で、「今日は湿気が多そうです。ウイルスも少し大人しくなるといいですね」と明るく話す。人間の耳は心地よい情報に傾きやすいのかも。ラジオ愛好者は、喜びの感情が多いとの調査もある。
一説によれば、テレビと比較して、ラジオは音声の情報なので脳は詳細を得ようとし、すると脳はたくさんの情報を再現しようとして活性化すると。
夕方4時からの人気コーナー「よみがえる昭和の響き」では、三橋美智也や霧島昇など昭和30年代曲のリクエストがぐんぐん増えている。うっそうとした今の時代にあって、良き時代の曲を聞きたくなるお気持ちに応えたい。
リクエスト総数も200→(コロナ)→450へ。
今後は放送言語のAIソフトを導入し、ニュース情報の自動読上を図る予定。とはいえ、災害情報は、温かみのある人間の声で届けます。
FMカオン-海老名エフエム放送株式会社
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