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経営相談
掲載日:2024年1月15日

経営総合相談窓口の現場から~「人材派遣」

経営総合相談窓口の現場から

今回は、「人材派遣」についての事例について掲載いたします。

相談事例:人材派遣

A社(資本金1000万円)は、B社(資本金3億円)が行っているシステム開発に従業員5人を派遣し、B社内においてシステム開発を行うことになりましたが、これは労働者派遣法の適用を受けるのか、あるいは、請負として下請代金支払遅延等防止法(下請法)の適用を受けるのかを知りたいと思い、下請かけこみ寺に相談することにしました。

回答

労働者派遣か、請負かを区別するためには、システム開発の態様が問題となってきます。

労働者派遣とは、派遣元に雇用されていながら、派遣先の直接指揮命令を受ける関係がある場合をいいます。本件では、5人のシステムエンジニアはA社に雇用され、B社の現場でシステム開発作業に従事しているわけですが、B社の従業員から直接指揮命令を受けていれば、それは労働者派遣となり、A社は労働者派遣登録をして、派遣元としての義務を負うことになります。

一方、A社の責任者から作業を指示され、5人が自分の担当するシステム開発を行っている場合は、プログラムの請負であると考えられます。
この場合は、それぞれが区分されたシステムを分担して、担当していることを示す帳票があると明確です。
請負だった場合、A社は資本金1000万円、B社は資本金3億円なので、下請法の資本金基準(親事業者 資本金1,000万円超、下請事業者 資本金1,000万円以下または個人事業者)を満たしており、下請法が適用される取引と考えられます。
なお、労働者派遣法に基づく労働者派遣に対しては、下請法は適用されない扱いとなっています。

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