外国人材が主役となる企業の事例 株式会社熊井

外国人材が主役となる会社へ 株式会社熊井
今回は、綾瀬市および神奈川県と連携し、外国人材が実際に“主役”としてご活躍されている株式会社熊井を見学させていただきました。
当社では、技能実習や高度人材として来日している外国籍のスタッフが、現場の中核を担い、企業の売上を実質的に支えています。彼らが実際の現場でどのように力を発揮しているのか、そしてその背景にある工夫や取り組みについて、一部をご紹介します。
専務からの事業説明


外国人スタッフが支える現場:約8割が外国籍
株式会社熊井では現在、社員の約8割が外国籍(ベトナム)。これほどの割合を占める中でも現場が円滑に回っているのは、「管理しすぎず、放任でもない」絶妙なマネジメントの仕組みがあるからです。
現場勤務のベトナム人職員
「属人化」からの脱却を目指して:Jootoで進捗を見える化
かつては、「誰が何をどこまで進めているのか」が見えづらく、業務が属人化していることが課題でした。
特に、日本語が母語でないベトナム人スタッフにとっては、日報作成や報告業務に心理的なハードルがありました。
こうした課題を解決したのが、Jootoとチェックリストの導入です。作業終了後にチェックを入れるだけで進捗を共有できるため、日本語に不安があるスタッフでもスムーズに業務を進められるようになりました。
VR営業支援ツールの開発も:ベトナム人高度人材が牽引
注目すべきは、製造業の枠を超えたソフトウェア開発への取り組みです。
2024年に入社したベトナム人の高度人材エンジニアが、3DCADデータを活用して営業用のVRプレゼンテーションツールの開発を担当。新たな技術領域への挑戦が、社内に革新的な風土を生み出しています。
これにより、ベトナム人スタッフにとっても「常に新しいことに挑戦できる」やりがいのある職場環境が実現されています。
ベトナム人のエンジニア
DX推進で、外国人も働きやすく
DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進することで、ベトナム人スタッフがより働きやすい環境づくりも進んでいます。
- 紙の日報を完全廃止
- GoogleカレンダーとAPIによるスケジュール管理の自動化
- AI翻訳ツールと、写真・単語を活用した視覚的な情報共有
これらの工夫により、日本語に不安があるスタッフでも、ストレスなく業務をこなせるようになっています。
ベトナム人材のさらなる採用へ
今後は、新たに技能実習生3名と高度人材1名(いずれもベトナム人)の入社が予定されており、ベトナム人材のさらなる活躍が期待されています。
株式会社熊井では、人材を「コスト」ではなく「資産」として捉え、国籍や言語の壁を越えて、それぞれが力を発揮できる職場づくりに力を入れています。